

表面層だけを硬化する焼入れです。また必要な部分だけを焼入れすることが可能です。
歯車、シャフト、平板など金属の耐摩耗性や耐疲労性の向上を目的のために行う焼入れの一種です。
三洋電子では、工作機械部品、産業機械部品の他、自動車の量産部品も承っております。
ピンセットでつかむような小指くらいの小さなものから、レール3000~4000くらいの大きなサイズまで対応可能です。
保有コイルは約1000種!納期面でもコスト面でもお役に立ちます!
| 焼入れ熱処理 事例KY-1 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
| 高周波焼入れ | 歪み |
| 焼入れ熱処理 事例KY-2 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
![]() |
| 高周波焼入れ | 歪み |
| 焼入れ熱処理 事例KY-3 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
| 高周波焼入れ | 歪み |
| 焼入れ熱処理事例KW-1 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
![]() |
| 高周波焼入れ | 割れ |
| 焼入れ熱処理事例KW-2 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
| 高周波焼入れ | 割れ |
| 焼入れ熱処理事例KT-1 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
![]() |
| 高周波焼入れ | 溶け |
| 焼入れ熱処理事例KN-1 | 焼入れ熱処理方法 | 課題 | ![]() |
| 高周波焼入れ |
| 鋼種 | 記号 | C量(%) | 焼入れ温度 | 焼入硬さ | |
| 水冷 | 油冷 | ||||
| HRC | HRC | ||||
| 機械構造用炭素鋼 | S35C | 0.33〜0.38 | 840〜890 | 40〜50 | 35〜45 |
| S40C | 0.37〜0.43 | 830〜880 | 45〜55 | 40〜50 | |
| S45C | 0.43〜0.48 | 820〜870 | 50〜60 | 43〜53 | |
| S50C | 0.47〜0.53 | 810〜860 | 55〜62 | 45〜55 | |
| S55C | 0.53〜0.58 | 800〜850 | 58〜63 | 50〜60 | |
| ニッケルクロム鋼 | SNC236 | 0.32〜0.40 | 820〜880 | 45〜55 | 40〜50 |
| SNC631 | 0.27〜0.35 | 820〜881 | 42〜52 | 37〜47 | |
| SNC836 | 0.32〜0.40 | 820〜882 | 50〜60 | 45〜55 | |
| ニッケルクロムモリブデン鋼 | SNCM439 | 0.36〜0.43 | 820〜870 | 50〜58 | 47〜58 |
| SNCM447 | 0.44〜0.55 | 820〜871 | 55〜62 | 50〜58 | |
| クロム鋼 | SCr430 | 0.28〜0.33 | 830〜880 | 50〜60 | 40〜47 |
| SCr435 | 0.33〜0.38 | 830〜880 | 50〜60 | 45〜50 | |
| SCr440 | 0.38〜0.43 | 830〜880 | 55〜63 | 50〜58 | |
| SCr445 | 0.43〜0.48 | 830〜880 | 55〜63 | 50〜58 | |
| クロムモリブデン鋼 | SCM430 | 0.28〜0.33 | 830〜880 | 50〜60 | 40〜47 |
| SCM432 | 0.27〜0.37 | 830〜880 | 50〜60 | 42〜53 | |
| SCM435 | 0.33〜0.38 | 830〜880 | 52〜62 | 46〜53 | |
| SCM440 | 0.38〜0.43 | 830〜880 | 55〜65 | 50〜58 | |
| 炭素工具鋼 | SK105(SK3) | 1.00〜1.50 | 760〜820 | 58〜63 | 58〜65 |
| SK95(SK4) | 0.60〜1.00 | 760〜820 | 58〜62 | 56〜61 | |
| SK85(SK5) | 0.60〜1.00 | 760〜820 | 58〜62 | 56〜61 | |
| 合金工具鋼 | SKS3 | 0.90〜1.00 | 800〜850 | 60〜65 | 55〜62 |
| SKS4 | 0.45〜0.55 | 830〜880 | 55〜62 | 52〜60 | |
| 高炭素クロム軸受鋼 | SUJ2 | 0.95〜1.00 | 830〜880 | 62〜65 | 60〜62 |
| SUJ3 | 0.95〜1.00 | 830〜880 | 62〜65 | 60〜62 | |
| ねずみ鋳物品 | FC250 | 3.0〜3.5 | 850〜900 | 40〜52 | 40〜52 |
| FC300 | 2.8〜3.3 | 850〜900 | 45〜55 | 42〜54 | |
| 球状黒沿鋳物品 | FCD450 | 2.5〜 | 850〜900 | 32〜45 | / |
| FCD600 | 2.5〜 | 850〜900 | 45〜55 | / | |
| ばね鋼 | SUP6 | 0.55〜0.65 | 830〜860 | 55〜62 | 52〜60 |
| SUP9 | 0.50〜0.60 | 830〜860 | 55〜62 | / | |
| ステンレス鋼 | SUS420J2 | 0.26〜0.40 | 920〜980 | 45〜55 | 45〜55 |
| SUS440C | 0.95〜1.20 | 1010〜1070 | 53〜58 | 45〜55 | |
| ステンレス鋼鋳鋼品 | SCS2 | 0.16〜0.24 | 950〜 | 40〜50 | 37〜48 |
A.鋼部品の外周や内面に近接したコイルに高周波誘導電流を通すとコイルに磁力が発生し、同時に鋼部品に渦電流が発生します。この渦電流は表皮効果によって鋼部品の表面に集まり、誘導電流による抵抗熱で表面が急速加熱されます。 その後直ちに、水などの冷却液で急速冷却することで、鋼材の表面だけを硬化します。
A.焼入れにも多々種類があり、高周波焼入れはその1つです。高周波焼入れは金属の表面だけを硬くして、部品の耐久性や性能を高める熱処理技術です。急加熱、急冷却することで炭素鋼の硬度を上げることができます。
A.高周波焼入れは、金属の必要な部分だけを硬くして一般熱処理は、金属の全体を硬くします。
A.高周波焼入れと浸炭焼入れは、どちらも金属の表面を硬化させる熱処理ですが、対象の材料が異なります。一定以上の炭素量の無いものは浸炭により表面の炭素量を増やしてから焼入れをします。
A.高周波焼入れは処理品のまわりにコイルを置き、コイルに高周波電流を通すと、主として交番磁界によって誘起される渦電流によって、処理品の表面層が加熱されます。
(表皮効果)。他の熱処理と違って、製品が自己発熱を起こします。
また、高周波焼入れの利点としては、一般的に
1、直接加熱のため、熱効率が良く、処理時間を短縮出来る。
2、局所加熱ができ、周波数による深さの管理が比較的容易である。
3、急加熱、急冷であるため、焼入れ性の良くない、SC材等にも硬さが十分得られまた酸化、脱炭、変形が少ない。
4、表面のみの焼入れにより、大きな圧縮残留応力が得られ、疲れ強さを向上させることができる。
5、ガス等を使わない環境にやさしい熱処理である。等があげられます。
A.高周波焼入れの加熱はコイルによって行われますので、被加工品の寸法、形状に適したコイルの作成が重要となります。
コイルの種類には外面用、内面用、平面用などがありますが、コイルの選定は経験的な要素が多々あります。
コイル作成は非常に高価ですが、弊社では内製化により、ローコストを実現しております。
一度お問合せ下さい。
A.弊社では内製化により毎日のようにコイルを製作しております。
内製化と豊富な経験により、他社様より早く製作できると自負しております。
簡単なものであれば1~2日で対応できます。また、図面あるいは現物の写真などをご用意の上お問い合わせいただけましたら、具体的なご提案や納期感もお伝えできます。
A.焼入れは炭素原子が働くことによっておこる現象なので一定以上の炭素量が無いとできません。したがって低炭素鋼は、高周波焼入れに向いていない材料です。
A.炭素鋼(SK105、S45C、S55C など)、合金鋼(SUJ2、SKS3、SCM440 など)、ステンレス鋼(SUS420J2、SUS440C など)他、用途や使用場所によって焼入れ硬度は異なります。
また、高周波焼入れは炭素鋼や合金鋼などの金属部品に適しています。
これらの材料は、急激な加熱と冷却によって硬度を向上させやすい特性があります。
お気軽にお問い合わせください。
A.一般的には、高周波焼入れによって部品の寸法が相当変化、変形することがあります。
急激な加熱と冷却が原因で急激な膨張と収縮が生じること、焼き入れ組織に変化することが主な原因です。歪矯正に自信のある三洋電子なら、焼き入れ前の事前準備や焼き入れ方法により寸法変化や変形を少なくします。最後に歪矯正により変形を少なくできます。
A.製品(ワーク)によって、異なります。お気軽にお電話ください。
A.焼き割れの原因は、材料の不純物、介在物、組織の不適切、過加熱、過冷却など様々な事が考えられます。調査機関の協力も得て原因調査することが可能です。
A.硬さを保つ場合の温度は160~180℃。図面指示の指定硬度に合わせるため、温度は調整します。
A.鋼材の比透磁率や抵抗だけでなく、周波数によっても決まります。高周波焼入れの硬化層の深さは通常1.0~2.0mm程度です。テストピースがお借りできればご要望にお応えします。
A.一般的には、S45Cの場合、HRC50~60です。実際の製品の場合、水冷は、50~60。油冷は、43~53です。SUS440Cの場合は、一般的には、HRC53~58です。経験値だと、製品(ワーク)によって、真空焼入れをお勧めします。SCM440の場合は、一般的には、HRC53~58です。その他材料はお問い合わせください。
A.高周波焼入れはJIS記号でHQI(Induction Hardening)で表されます。
A.異動などで急遽熱処理の担当になって、教えてくれる先輩上司もいない。そんなお声もよくお聞きします。三洋電子なら熱処理知識のある担当が窓口となります。
わかりやすくご説明いたしますのでご依頼方法が不明なことを含めご連絡ください。
現在お付き合いされている熱処理会社に不満があるが、新たな熱処理会社に頼みづらい方もセカンドオピニオンとしてお気軽にお問い合わせください。
A.頼んでおいたはずの納期がよく遅れる・・・。
通常品は大丈夫だけど、特急対応はしてくれない・・・。
業者が外部委託するのでどうしても時間がかかってしまう・・・。
三洋電子なら製品受け入れ→指示書発行→熱処理→検査→出荷までの工程を迅速に流す為のシステムが確立されています。独自の熱処理データベースを活用し、受付と現場を直結させることにより、様々な製品のさらなる特急対応を可能としています。高周波焼入れの単品物では、製品受け入れから24時間納期を目指しています。
A.一般的には割れてしまう可能性が非常に高いため、歪取りは難しいです。
基本的には焼入れされた会社にご依頼されることが良いと思います。
お困りの際は一緒に方法を考えますので、ご来社の上ご相談ください。
焼入れ済の品物をお持込み頂く場合はお品物にされた処理内容をお教えください。
A.穴の中を完全に綺麗に焼入れすることは難しい作業です。用途をお伺いし、焼入れ方法を一緒にご検討させていただきます。コイルは弊社で作成することも可能です。品物の形によっては弊社で保有しているコイルで焼入れができる場合もありますので、現物をお持ちになってご相談にお越しください。
A.外周の焼入れも高周波で対応できます。均一な硬化層をつくるために製品を回転させて高周波焼入れをします。
そのため、焼入れの機械にセットする際に、両端にセンター穴が必要となります。
両端の中心に60°センター穴を開けた状態でお持ちください。