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窒化処理

窒化処理の概要

鉄鋼部品の表面層に活性窒素を拡散させ、硬質で安定な窒化物を生成する 表面硬化法の一種です。窒化処理としては、ガス(軟)窒化、塩浴窒化、プラズマ窒化等 各種の窒化法が開発され実用化されています。

窒化処理の種類

ガス窒化
窒化関連処理のなかでも最も古くから行われ、エンジンのシリンダ等の表面硬化処理として採用されてきました。
分子状N2では500度付近の窒化温度では窒化作用は起こりませんが、NH3ガス雰囲気内中に鉄鋼が存在すると、触媒反応を起こし、活性化されたNが鉄鋼表面に生じます。このNが表面から内部に拡散、あるいは最表面で鉄と化合し、化合物を生成させます。
塩浴窒化
ガス窒化と異なり、特定の鋼種によらず、処理時間の短縮を狙って開発された処理です。
ガス軟窒化
この方法は浸炭性の吸熱ガス(変性ガス、RXガス)あるいは滴注式ガスとNH3の混合ガスを使用し、浸炭と窒化を同時に行う方法です。
プラズマ窒化
N2+H2混合ガスによる減圧雰囲気中にて、処理部品を陰極(-)、炉壁を陽極(+)とし、直流電流を印加、グロー放電によって発生するN+によって窒化を行う方法です。
浸硫窒化
窒化、軟窒化によって生じる表面硬化層にさらに固体潤滑剤としての機能を付与させた処理で、表面には浸硫層(FeS、Fe1-xS)が形成されます。

窒化処理のQ&A

Q.窒化処理とはどんなものですか?

A.窒化層は凝着抑制効果を持っているので、浸炭と同様に表面処理の手段としてよく利用されます。ガス窒化、ガス軟窒化、プラズマ窒化等の方法がある。

Q.窒化と軟窒化の違いはなんですか?

A.「軟」がつくと、微量な炭素が含まれる窒化処理のことを指します。 炭素を核として窒化が進むので短時間処理が可能となります。

例えばガス窒化数時間に対し、ガス軟窒化は数十分というくらい時間短縮が可能です。

Q.プラズマ窒化はどんな処理に適していますか?

A.マスキングが容易なので部分窒化処理に適しています。